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今年さいごの釣り
(平成26年9月28日釣行)
 やっぱり、日原本谷でのヤマメとイワナの顔を見ない限り、シーズンは終われない・・・・
 めずらしく(?)気合いを入れて、朝3時半には日原へ到着しました。
 さすがに、シーズン最後の日曜日だけあり、この時点ですでに先行者と思しき車が日原林道ぞいに複数止まっていた。
 ・・・・うーん、釣り場で人と競争するのは苦手だ。
 そもそも林道をバイクで走る人たちには、どうやってもかなわない。ではどうするか?
 こんなとき、僕は車の中でしばし仮眠をとりつつ、周囲の釣り師たちの動向をうかがいます。
 ようは、先行者が入って行かなそうなマイナーな溪を選べば釣果は出るのだ。
 バイク組の人たちが目指すのは、たぶん、長沢谷、唐松谷、もっと奥の谷のどれかだろう。
 足回り装備がウェーダーな人たちは、そんなに奥には入らない。
 ・・・・そんな分析から、日原本谷の中でも比較的入渓者が少ないと思われるエリアを選んでみた。
 朝5時半くらいから、ゆるゆると歩き出します。


 さっそく、ちびの岩魚が出迎えてくれた。
 思った通り、先行者はいないようです。

 ちびの岩魚が住んでいた流れ。

 比較的新しい土砂崩れで、淵の半分が埋まってしまっていた。

 これはいいサイズのヤマメ。
 テンションが上がります。

 (ヤマメの住処を写したはずが、光量が少なく、真っ暗になってしまいました)

 高巻きを余儀なくされること数回。「泳ぐか?巻くか?」

 真夏であれば、泳いでしまってもいいような淵を通過するのに、9月の溪は高く迂回する必要がある。
 そのため、必然的に高巻の回数は増えることになります。
 ちなみに、ロープに命をあずけることはしません。あくまでも、より安全に遡行するめの補助として使います。

 なかなかいいサイズの岩魚。

 この日、魚の活性は実は悪かったように思う。
 ブドウ虫のエサを投下すると、ゆら〜っと流れながらイワナが近づいて来て、つん!と突っついて、捕食に失敗すると、
やる気なさそうに、また、ゆら〜〜とどこかへ消えて行く。
 こういうときは、無理やりひっかけるのではなく、やわらかい竿でもって、ゆ〜っくりとサカナにエサをくわえてもらうのがいい。
 ようは、相手のペースに合わせるということ。

 アタリの出方も不思議な感じで、ツツ・・・と竿先に伝わるようなものではなく、
(あれ?いま、目印が流れとは違う方向に、ちょっとだけ、戻ったかな?)というサカナからの合図をとらえて、
2秒くらいじっくりエサを食べさせ、そろーりそろーりと竿を上げると、
(あ、釣れてる・・・・)そこではじめてサカナの動きが竿に伝わってくる
(サカナの側も、糸を引っ張られて、はじめて針がついていたことに気づいたというような)・・・・渓流魚っぽくない釣法が有効でした。

 こういう日のイワナは、捕食に成功した後、ただちに反転したり、自分の住処に逃げ込んだりはせず、
その場で、ゆらゆらと漂っているのかもしれません。

 いつまでも見ていたい・・・・。自分のものにしたい・・・・。激しく欲望を刺激しますが、9月のサカナは次世代への貴重な架け橋なので、手早く写真を撮らせてもらって、沢に戻します。

 上の"泣き尺"イワナが住んでいた流れ。
 岩魚の法則。(1)意外と狭い場所にいいサイズがいる。
(2)そのポイントで一番強い個体からまっ先に釣れる。
(3)エサが流れずに止まっているようなときに釣れる。(イワナは、獰猛なわりに、捕食が下手な魚である。
"ナチュラルドリフト"というよりも、エサがスピードに乗って流れていると、単純にキャッチできないのだと思う)

 古いわさび田跡。

 人の営みのあるところには、なぜか、ヤマメが住んでいることが多い。
 この辺りまでくると、イワナが優勢のはずなのだが・・・・。

 澄んだ冷たい水。
 人影におびえたというのではない。ゆうゆうと無数の岩魚たちが群れで泳いでいくのが見えた。
 す、すごい・・・・。おもわず声をもらす。
 「奥多摩には魚がいない」なんて、嘘だよ。
 嬉しい気持ちになり、このポイントでは竿を出さずにスルーすることにします。

 座り込んで仕掛けを作っていると、「ビューン!!ガチン!!」という音がして、とちの実がえらい勢いで降って来た。
 幸い当たらなかったが、これ、実はかなり危ないんじゃないだろうか。
 脳天直撃すると死ぬくらいのスピードと固さであった。(一応ヘルメットはかぶっているが)

 この日、何度目かの高巻きをします。

 大きい滝は、確立された巻道が必ずあるので心配ない。

 大滝を越えると、しばし安らかな世界が訪れる。

 午後3時の陽の光は、明るく、切ない。
 夏が過ぎて行く予感。
 孤独な時間の終わり。

 今年のラスト岩魚。
 痩せている分、尾びれが立派に見える。

 27センチくらいか。
 タイムリミットが近づいたところで、思いがけずいいサイズが出たので、谷の女神に感謝をささげつつ、これで今年の竿を収めることにした。

 上の写真の岩魚が住んでいた流れ。
 写真に撮っていない小型のサカナも含めると、この日の釣果は17尾に達した。
 だんだん調子が出て来たので、放流魚がいない場所での自己記録「1日20尾」を目指したが、
度重なる高巻きのせいで、最後の方は力尽きていた。
 (朝から10時間歩きっぱなしである)
 なお、この溪は遡行の難易度が高いとされる日原本谷の中でも最難関区域でして、
人に出会わないのもうなずけるという場所なので、正直おススメはしません。


 これが最後ということもあり、9月の谷では遅い夕方4時近くまで釣り上がってしまった。
 竿をたたんでから唐松谷のつり橋のところまで歩き、そこから脱出した。
 林道をのんびりと歩き、5時半くらいに八丁橋の車止めに戻ると、他の人はもう誰もいなかった。
 これで、本当に夏が終わる。
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